コミュニケーション支援ブログ

難病や重度障害者のコミュニケーション支援の情報を集めたブログです

シリーズ~スイッチの適合って? ④スイッチの選び方

こんばんは。12月に入り日々慌ただしい日々をお過ごしでしょうか?あっという間に12月も2週目に入り、もう今年も終わろうとしております。ここ2年間はコロナによっていろいろ制限があり、大変な時間をお過ごしであったかと思います。まだ油断はできませんが、年末年始くらいは少し幸せな時間が過ごせるのを祈るばかりです。

 

さて、本日はスイッチ適合シリーズの4つ目の部分です。

スイッチには作動圧と呼ばれる入力に必要な力があります。また、どの部位で入力するかによってスイッチの形状も重要になります。押しボタン式のスイッチであれば手指で操作可能な場合から、足趾での入力も検討できるかと思います。四肢で押す力がない、持つ力がなければ頬や舌、頭部の回旋による耳たぶや鼻先でタッチ式スイッチでの入力が考えられます。また、眼輪筋などを利用し瞼を動かすことでのセンサー式の入力、最近では視線入力など患者の疾患の特性や進行速度によって残存する動かせる部位は多岐にわたります。

評価した動作からスイッチの形状や届く範囲などを考慮してスイッチを選択していきます。ここで重要なのが予後予測です。神経筋疾患は進行性のため初めに使用したスイッチを長く使用できるとも限りません。そのため常にスイッチの評価をしておき、早い段階で次のスイッチを検討することが大切です。一方で、頻繁にスイッチを変更することは制度面でも難しく、場合によっては自費で購入に至るケースもあります。そのため、適合は予後予測し比較的長く使用できるスイッチを最初に選ぶことも重要です。例えば、タッチセンサーのような当初は四肢で触れることで入力し、進行に合わせ部位を変えて頭頚部でも操作する。押しボタン式であれば作動圧があらかじめ弱いものを使用し、ポジショニングなどで調整することで長期に使用できるようにするなど、常に動作評価と予後予測をしながら進めることが大切です。

 

もちろん、手作りで対応もできます。どんなスイッチなら使いやすいか考えて作ってみる。try&errorも適合の技術向上には大切かと思います。

 

それではまた次回。